【第1話】はじめまして。桐壺(きりつぼ)と申します。


株式会社KURODA。高い成果を提供し続けるリスティング広告代理店である。その社内でもっとも業績を上げる精鋭「及川チーム」の扉を開く者が居た。

黒田「おはようさん。ちょっといいか」

始業して間もなく、黒田社長がチームマネージャーの及川と共にやってきた。そこには眼鏡をかけた小柄な女性が一人。

黒田「及川から聞いていると思うが、今日から新しく働いて貰う子を紹介する。桐壺だ」

桐壺「はじめまして。わたくし、桐壺と申します。よろしくお願いいたします」

自律成長型人工知能桐壺

丁寧に頭を下げた女性は桐壺という。集まって来た皆は、小声で挨拶したり会釈をしたりと様々だ。

黒田「どうだ、可愛いだろう? 桐壺は俺の親戚の子でな。我々と同じく代理店に勤務していたが、・・・まぁ倒産してな。聞くところリスティング広告の運用に関して結構やっていたようだし来て貰った。短い間かと思うがよろしく頼むよ」

黒田に紹介され、緊張した面持ちの桐壺。それに対し、チームメンバーはこれといって変化を見せない。

及川「桐壺には皆のサポートに回って貰う。桐壺の方から色々と提案することもあるだろう。あまり邪険にし過ぎず聞いてやってくれ。もちろん、最終的な判断はお前達に任せる」

黒田「つーことで、頼むぞ及川チーム。じゃ、がんばれよ。桐壺ちゃん!」

桐壺「はい! 皆さんのお役に立てるよう頑張ります!」

黒田は桐壺の肩を叩いて励まし、そのまま部屋を出て行った。

桐壺(ええっと、人間と交流を深めるのには握手が必要なんでしたっけ?)

桐壺は黒田に教えて貰ったことを思い出し、笑顔で右手を差し出すが応えてくれる者は居なかった。皆デスクに戻り、各自仕事を開始する。

桐壺(あ、あれ~?  私、ま、間違えてしまったのでしょうか)

及川「桐壺、メンバーを紹介するからついてきてくれ。俺を含めチームは7名だから紹介はすぐ終わる」

桐壺「は、はい・・・」

及川「まずはコンサルタント。既存のクライアントとの打ち合わせなどを行っている。クライアントの要望を聞き、オペレーターに指示している。こちらの女性がシニアコンサルタントの今井。男性の方が若手コンサルタントの青木だ」

青木「よろしくお願いします」

今井「よろしくね、桐壺さん。提案はいくらでもあっていいとは思うから怖がらず言ってみて。まぁ、わかってると思うけど『選択肢になりうるもの』を提案して頂戴ね」

桐壺「は、はい! もちろんです」

青木「うわー、相変わらず。笑顔なのに怖いですよ」

今井「そうかしら?」

桐壺「いいえ、怖いだなんてそんな。今井さんの仰ることはもっともですし、無駄なことでお時間は取らせません。魅力的な提案を致します。
・・・あ、あとスカーフとかも素敵だなとか、なんて。す、すみません・・・」

今井「ふーん。わかったわ。その時はよろしくね」

今井がスカーフを撫でながらそういい、パソコンに向き直る。青木と同様にメールチェックをし始めた。

佐藤「及川さん、次の紹介、私にして貰えませんか?」

挙手し、そう告げたのはアカウントプランナーの佐藤だった。佐藤は鞄を片手に起立している。

及川「ああ、営業に行くんだね。手短に済ませよう。こちらがアカウントプランナーの佐藤だ。新規クライアントを獲得するために外回りを行っている」

佐藤「桐壺さんとは一緒のお仕事はあまりないと思いますが、よろしくお願いいたしますね。では、行ってきます」

桐壺「よろしくお願いいたしま、あっ! いってらっしゃいませ」

最後まで言い終えるかどうかというところで、佐藤は退出してしまう。廊下の方から、慌ただしい足音が聞こえてきた。

及川「すまないね。APは佐藤君の他に中村君がいるのだが・・・。先日入院してね。少々会社を休むことになった」

桐壺「えっ、大丈夫なんですか?」

及川「ああ、大丈夫だ。深刻な病気ではないから過剰に心配する必要はない。医者は十分な休息が必要だとね。忙しいというのを理由にやっていなかった健康診断の再検査なども行っているそうだ。・・・遠藤。お前も高橋が健康なうちに病院に行くんだ」

そう呼ばれ、顔を上げたのはポニーテイルの女性だった。

遠藤「えー、面倒です」

遠藤は、近づいてきた桐壺達の方に目をやるが、すぐに自身の大型モニターに目を戻しマウスを操作し始める。遠藤とその隣の男性、高橋のモニターにはAdWordsの管理画面が映っている。

桐壺(この方達が運用担当のようですね)

高橋「いつも言ってるけど、遠藤ちゃんは病院行ったほうがいいですって。中村君の件で早めに行けって、話したばっかじゃないですか。入院回避が、午前休暇ぐらいで済むなら安いもんだって」

隣に座る高橋が遠藤の方に向き直り、口酸っぱく言う。

遠藤「はいはい。お前はあたしのお母ちゃんかよー。起きるの嫌だ~。最近だるくて、ギリギリまで寝てたいもん!気持ち悪いのも睡眠不足だってきっと~」

及川「・・・はぁ。遠藤、よく見ると顔色も悪いようだし、具合が悪いならほどほどにして、病院に行くように」

遠藤「はーい」

桐壺「あの、高橋さんでよろしいでしょうか?」

高橋「ああ。俺が高橋だ。どうした?」

AdWordsオペレーター

桐壺「それってAdWordsの検索クエリですよね。クエリは毎日ご覧になられているんですか?」

高橋「いや、毎日はさすがに見れていないね。」

桐壺「えっ、そうなんですか? でもそれってもったいないですよね?どうして毎日ご覧にならないんですか?」

高橋「・・・」

むっとした表情の高橋と、きょとんとした表情の桐壺を見て、及川は咳払いをした。

及川「んんっ。・・・とまぁ、高橋と遠藤がオペレーターでリスティング広告の運用を行っている。年も近いようだし、遠藤は話しかけやすいかと思う」

遠藤「よろしくねーん、桐壺ちゃん!」

桐壺「遠藤さん、高橋さん。よろしくお願いします」

高橋「・・・ふん。よろしく」

及川「さて。これで紹介は終わりだ。申し訳ないが桐壺はそのテーブルつき椅子を使ってくれ。この部屋にデスクを追加するには模様替えが必要でな」

桐壺「はい。実作業の際には隣の空き部屋で、ということでしたね?」

及川「ああ、そうだ。ではよろしく頼むよ。・・・いいか? なるべく、穏便にだ」

桐壺「お任せ下さい!」

桐壺は、はつらつと答えるものの及川の不安はぬぐえなかった。

及川「では、会議なので行ってくる。よろしく頼んだ」

今井「わかりました」

及川が退出し、部屋にはタイプ音だけが響く。桐壺は及川に言われた通り、各メンバーの仕事をそっと後ろから見学したり、今までの実績、クライアントへのプレゼンの資料等を確認していた。



青木「はぁ!? またか」

及川が去ってからおよそ1時間後。その静寂を破ったのは、青木の声だった。

今井「どうしたの青木君?」

青木「大変です! 今井さん、Tmazonの新しいマーケティング担当からかなり無茶なオーダーが来ています!」

今井「また? 今度はどんなオーダーなの?」

Tmazonは豊富な品揃えと配送の早さを売りにしている大手ECサイトである。リスティング広告にも力を入れており、商品公式サイトを除けば、必ずと言っていいほどTmazonが上位に表示される。

青木「現在、細分化された商品カテゴリごとに広告を出していますが、商品ごとに細かく広告文を出してほしいそうです!」

今井「商品ごと!? 50,000アイテムすべてに広告文をってこと?」

青木「それも来週の水曜日までに・・・」

今井「水曜! 広告の審査に1営業日、逆算すると実質2営業日しかない・・・」

青木「及川さんに相談しますか・・・?」

今井「経営会議中では無理よ。今はじまったところだから3時間は戻ってこないわ。向こうも急いでいるようだし、早急に返事をするしかないわ。近日中に全ての対応は不可能なので、せめて重要視しているアイテムだけに絞って貰いたいとお伝えするしか・・・」

青木「それしかないですよね。商品ごとに広告文を設定した方がいいのはもちろんわかりますが、2営業日ですべて手作業でってそれは無理な話です。ですので、まずは2営業日で実装可能なアイテム数を洗い出して、その旨をメールしておきますね」

今井「そうしてくれる? 打ち合わせの際には私も同行するわ。丁寧にじっくりとお話しした方がわかってくれると思うし」

青木「助かります」

桐壺「あの・・・ちょっとよろしいでしょうか?」

今井と青木のやり取りを静かに聞いていた桐壺が、今井の横に立った。

今井「あら。なにか提案でもあるの?でもね、この件はこれ以上の答えは無いと思うけど?」

そう今井はキツく言い、今井は青木のメール画面に顔を向ける。慎重に言葉を選びたいのだろう、メールの文面を細かくチェックしている。そんな2人に向かって、桐壺は笑顔で告げる。

桐壺「CSV形式のデータフィードがあれば、すぐに50,000アイテム分の広告文をご用意できます」

今井&青木「!?」

遠藤(まじか~。桐壺ちゃんやれるのそれ?)

高橋(CSV形式のデータフィード・・・。何らかのツールで解析、自動生成ってとこか?)

その発言にオペレーター陣も驚いたが、コンサルタントの指示が無いので最優先のタスクを続行した。

今井「あら。相当な自信があるよね。・・・じゃぁ、やってもらおうかしら」

青木「いいんですか、今井さん?」

今井「及川さんも、聞いてやってくれっていったじゃない?それに私達はクライアントに現実的ではないという返事を送ることしかできない。出来るというなら、見せてもらいましょうよ。・・・それじゃ、桐壺さん」

桐壺「はい」

今井「クライアントには早めに連絡をしたいので、あなたに2時間あげます。2時間で用意できた広告数で、返事の内容を決めるわ。・・・高橋君、CSV形式のデータフィードあるわね?」

高橋「・・・あります。保存先とパス、桐壺さんのメールに送っておきます」

桐壺「2時間は必要ありません。長くても10分いただければ。」

今井「!?」

青木「お、おい!さすがに10分は無理だろう?」

今井「かまわないわ。それじゃあ10分で出来ることをやってみせて。」

桐壺「了解しました! では、取りかかります」

今井「じゃ、頑張ってね。」

今井に見送られ部屋を出る。桐壺は早足で及川に与えられた空き部屋に入る。上着のポケットから鍵を取り出し、閉める。

桐壺「――さて、この桐壺。皆様のために頑張ります」

用意されたノートパソコンを開き電源を入れる。そして――。

桐壺「『artificial intelligence KIRITSUBO』オン。」

AI桐壺ON

桐壺が眼鏡に触れ、言葉を紡ぐと辺りは青白い光に包まれた。光が収まると同時に桐壺の周囲に空中ディスプレイやキーボードが浮かび上がった。――桐壺の瞳も薄緑の輝きを放ち始める。

桐壺「システム正常。これより、CSV形式を解析。広告文の大量生成を行います」

桐壺はTmazonのWebサイト、過去の運用実績を解析し訴求方針を確認する。

桐壺(Tmazonは文具に力を入れ始めたようですね。・・・あとは季節的なものを。流行を取り入れたモノの広告文生成を先にやりましょう)



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桐壺「問題なし。10分後には50,000の広告文生成が完了します・・・」

――桐壺は10分後、今井に広告文を50,000提出した。半信半疑の今井であったが、データを確認しクライアントに可能であるメールを送った。桐壺が提出した広告文はクライアントにそう言いきれるほどの品質だった。

今井「ありがとう桐壺さん。助かったわ。どうやったのか全然解らないけれど。あなただけが知っている何か特別なツールでもあるの?」

導入できれば急な要望にも応えられるのにね、と今井は桐壺に笑いかける。

桐壺「いえ・・・。でもまた商品構成が変わったときはデータフィードをいただければいつでも広告文を作成します」

今井「ま、わかったわ。朝の社長は機嫌良さそうだったし。・・・きっと、なにか秘策があるんだなってことにしておくわ。及川さんももう少ししたら帰ってくるようだし、報告をして指示を仰いで頂戴」

桐壺「はい。わかりました」

遠藤(桐壺ちゃん、提案とかもろもろ出来るようだし。腕を買われて、運用難しそうな新規ツールの専用オペレーターってとこかな~。短期っぽいこと言ってたし、いずれあたし達が任されることになるだろうけど)

一同、桐壺の人間技とは思えない働きぶりに驚愕するが、おそらく隣の部屋で非公開のリスティング運用ツールがあるのだと考え、新人「桐壺」の存在に納得したのであった。

桐壺(このチームに最適なご提案が出来るよう、学習しなきゃ!)

がんばれ桐壺ちゃん!
リスティング広告代理店の負担軽減のために――。

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